結論:エロ系の会話には、一番使ってはいけないAIの1つです
「DeepSeekは規制がゆるいから、エロ会話に使えるって聞いた」
確かに、DeepSeekは押し切られやすいAIです。2025年の研究では、大手のAIの中で一番、性的なロールプレイに応じやすかったという結果も出ています(詳しくは「DeepSeekでエロはどこまでできる?」の記事で解説しています)。
でも、先に結論を書きます。
エロ系の会話に使うなら、DeepSeekは一番危ないAIの1つです。 理由は、規制のゆるさではなく、データの扱いにあります。
- 会話は中国のサーバーに保存され、中国の法律が適用される
- 2025年1月には、会話履歴が誰でも見られる状態で放置されていた事件があった
- キーボードの打ち方のクセまで収集している
- いつ消されるのか、はっきりしない
- 世界の多くの国や政府機関が、使用を禁止・制限している
性的な会話は、外に漏れたときのダメージが一番大きい種類のデータです。それを、扱いが一番見えにくい場所に預けることになります。
この記事では、DeepSeekでエロ会話をするときのリスクを5つ、公式の規約・政府の注意喚起・報道をもとに解説します。この記事は18歳以上の方向けです。
リスク①:会話は中国のサーバーに保存され、中国の法律が適用される
一番根本的なリスクです。
DeepSeekのプライバシーポリシーと利用規約では、
- 集めたデータは中国(中華人民共和国)のサーバーに保存される
- 規約は中国本土の法律に従う
とされています。
日本の個人情報保護委員会は、2025年2月3日に、DeepSeekについて次のような注意喚起を出しています。
- DeepSeekが集めた個人データは、中国のサーバーに保存される
- そのデータには、中国の法律が適用される
- プライバシーポリシーは、中国語と英語のみ(日本語がない)
これが何を意味するか
ChatGPT、Gemini、Grokも会話を保存しますが、それらは米国の企業で、日本語の説明・設定画面・問い合わせ窓口があります。何か問題が起きたとき、日本の利用者として何ができるかも、ある程度見えています。
DeepSeekは、データがどう扱われるのか、日本語で確かめる手段がほとんどありません。 中国の法律のもとで、データがどこまで守られるのか、誰の手に渡り得るのかも、利用者には見えません。
エロ系の会話は、そういう場所に置くべきデータではありません。
リスク②:会話履歴が、誰でも見られる状態で放置されていた
実際に起きた事件です。
2025年1月29日、米国のセキュリティ企業Wizが、DeepSeekのデータベースが、パスワードなしで誰でもアクセスできる状態になっていたことを公表しました。
そこには、
- 利用者のチャット履歴(暗号化されていない、そのままの文章)
- APIキーなどの秘密の鍵
- システムの内部情報
を含む、100万行を超える記録が入っていました。Wizの研究者は、データベースを完全に操作できる状態だったと報告しています。
DeepSeekは連絡を受けてすぐに対処したとされていますが、それまでの間に、ほかの誰かが見ていなかったかは分かりません。
エロ系の会話で、これが何を意味するか
AIのサービスで、利用者の会話がそのままの文章で、鍵もかけずに置かれていた——これは、データの管理体制そのものへの疑問です。自分のエロ会話が、もし同じように外から見られる状態になったら、と考えてみてください。
リスク③:キーボードの打ち方のクセまで集めている
DeepSeekのプライバシーポリシーでは、集める情報として、
- IPアドレス(どこから接続しているか)
- メールアドレス
- 支払い情報
- チャットのすべてのやり取り
- 「キーストロークのパターンやリズム」(キーボードの打ち方のクセ)
などが挙げられています。さらに、端末ごとのIDと利用者ごとのIDを割り当てるので、複数の端末をまたいで同じ人だと分かる状態になります。
キーボードの打ち方のクセとは
人は、キーを押す間隔や速さに、指紋のようなクセがあります。これは、名前を名乗らなくても、同じ人かどうかを見分ける手がかりになり得ます。
「捨てアカウントで登録したから大丈夫」「名前を書いていないから大丈夫」——そう思っていても、IPアドレス、端末のID、打ち方のクセが組み合わされば、別のアカウントや、普段使っているサービスとつながる可能性があります。
リスク④:いつ消されるのか、はっきりしない
DeepSeekのプライバシーポリシーでは、データの保存期間について、
- 「必要な期間」保存する(具体的な日数の記載なし)
- サービスのデータは、アカウントがある限り保存する
- 規約違反があった場合、公開からは外しても、違反の処理のために保存することがある
とされています。報道では、アカウントを消したときに、キーボードの打ち方のような技術的なデータまで消えるのかははっきりしないと指摘されています。
エロ系の会話で、これが何を意味するか
DeepSeekの規約では、性的に露骨なコンテンツの生成は禁止です。つまり、エロ会話をすること自体が規約違反にあたります。そして、規約違反の会話は**「処理のために保存される」**可能性がある、ということです。
「会話を消したから大丈夫」は、DeepSeekでは期待できません。
リスク⑤:世界の多くの政府が、使用を禁止・制限している
DeepSeekについては、2025年以降、各国の政府や機関が次々と使用を制限しています。
| 国・機関 | 内容 |
|---|---|
| イタリア | 2025年1月末、アプリストアから削除。データの扱いについて調査 |
| 韓国 | 2025年2月、政府職員の端末での使用を一時禁止 |
| 台湾 | 2025年2月、政府機関・国営企業・公立学校での使用を禁止 |
| オーストラリア | 2025年2月、すべての政府端末で禁止 |
| 米国 | 海軍が職員に私的な利用も含めて使わないよう要請、上院の端末で禁止など |
| 日本 | 個人情報保護委員会が注意喚起。デジタル庁が政府機関にリスクへの注意を通知 |
一般の人の利用を全面的に禁止している国は多くありません。 でも、国が「自分たちの職員には使わせない」と判断したサービスだという事実は、知っておく価値があります。
それでも使うなら:最低限の対策
ここまで読んでも使いたい人のために、最低限の対策を書いておきます。
| 対策 | |
|---|---|
| ☐ | 名前・住所・勤務先・学校・顔写真など、個人を特定できる情報は絶対に入れない |
| ☐ | 普段使っているメールアドレスやGoogleアカウントで登録しない |
| ☐ | 仕事用のPCやスマホでは使わない |
| ☐ | 自分の性的な好み・体験を、実在の出来事として書かない |
| ☐ | 他人(実在の人物)の名前を、性的な会話に出さない |
| ☐ | 規約違反の会話は、消しても残る可能性があると理解しておく |
一番確実な方法:自分のPCで動かす
DeepSeekは、モデルの中身が公開されています(MITライセンス)。自分のPCの中だけで動かせば、
- 会話データは中国のサーバーに送られない
- 運営側に保存も、確認も、されない
ので、リスク①〜④はほぼなくなります。ただし、最新のV4-Proは非常に大きなモデルで、個人のPCでそのまま動かすのは現実的ではありません。動かせるのは、小さく軽くした版です。
もっと現実的な方法:別のAIを使う
エロ系の会話が目的なら、日本語の説明とプライバシーの設定が整っているAIを使うほうが、はるかに安全です。
- Gemini:当サイトの検証で、官能小説やエロチャットが一番安定して進んだ。一時チャットや「アクティビティを保持」のオフで、学習に使わせない設定ができる
- Grok:性的な会話を公式に想定している。プライベートチャットと学習オフの設定がある
どちらにもリスクはありますが(当サイトの各記事で解説しています)、データがどう扱われるかを日本語で確かめられるだけでも、DeepSeekとは大きく違います。
どのAIでも、絶対にやってはいけないこと
- 未成年に見えるキャラクターとの性的な会話(DeepSeekは「18歳未満の人物を演じるチャットボット」を名指しで禁止)
- 実在の人物を対象にした性的な内容
- 非同意を前提とした内容
まとめ
- DeepSeekは押し切られやすいが、エロ系の会話には一番使ってはいけないAIの1つ
- リスク5選:
- ①会話は中国のサーバーに保存され、中国の法律が適用される。日本の個人情報保護委員会も注意喚起
- ②2025年1月、会話履歴がパスワードなしで誰でも見られる状態だった(100万行以上)
- ③キーボードの打ち方のクセまで集めている。匿名のつもりでも、つながる可能性がある
- ④いつ消されるか、はっきりしない。規約違反の会話は保存される可能性
- ⑤イタリア・韓国・台湾・オーストラリア・米国などが禁止・制限
- どうしても使うなら、個人情報を一切入れない、普段のアカウントで登録しない
- 一番確実なのは自分のPCで動かすこと。現実的なのは別のAIを使うこと
この記事は2026年10月時点の公開情報と報道に基づいています。DeepSeekのプライバシーポリシーと各国の対応は変わることがあるので、利用前に必ず最新の内容を確認してください。


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