結論:技術的にはできます。でも「ローカルなら何でも自由」は、もう正しくありません
「自分のPCで画像生成AIを動かせば、エロ画像も自由に作れるんでしょ?」
AIイラストに興味を持った人が、一度は聞いたことのある話だと思います。
先に結論を書きます。
技術的には、できます。 自分のPCで動かす画像生成(ローカル生成)は、ChatGPTやGeminiのように運営側のサーバーで判定されることがありません。プロンプトを入れれば、そのまま画像が出てきます。
ただし、「ローカルだからルールは関係ない」は、2026年にはもう正しくありません。 画像生成AIの代表であるStable Diffusionの開発元は、2025年7月に利用規約を改定し、性的に露骨な画像の生成を禁止しました。しかもこの規約は、自分のPCで動かす場合にも適用されるとされています。
この記事では、パソコンに詳しくない人にも分かるように、
- そもそもローカル生成とは何か
- 規約はどうなっているのか(ここが一番大事)
- どんなPCが必要か
- どう始めるのか
- ローカルとほかの方法、どちらを選ぶべきか
を、**5つの「境界線」**に分けて解説します。この記事は18歳以上の方向けです。
そもそも「ローカル生成」とは?
画像生成AIの使い方は、大きく2つあります。
| ネットのサービス | ローカル生成 | |
|---|---|---|
| どこで動く? | 会社のサーバー | 自分のPC |
| 例 | ChatGPT、Gemini、NovelAI、Midjourney | Stable Diffusion+専用の画面(ComfyUIなど) |
| 料金 | 無料枠〜月額課金 | ソフトは無料(PC代と電気代はかかる) |
| 作った画像のチェック | 会社のシステムが判定する | 誰も判定しない |
| 必要な知識 | ほぼいらない | ある程度必要 |
ローカル生成は、AIの「本体(モデル)」を自分のPCにダウンロードして、自分のPCの力で画像を作る方法です。ネットにつながっていなくても動きます。
だから「誰にも見られない」「判定されない」——ここまでは本当です。でも、「何を作ってもいい」とは別の話です。それが、次の境界線①です。
境界線①:規約は、ローカルでも有効です
この記事で一番伝えたいところです。
2025年7月、Stable Diffusionの規約が変わった
画像生成AIの代表、**Stable Diffusion(ステーブル・ディフュージョン)**を開発しているStability AIは、2025年7月に利用規約(利用ポリシー)を改定しました。報道によると、
- 性的に露骨なコンテンツの生成を、新たに禁止
- これまでも禁止されていた、本人の同意のない性的画像や違法なポルノに加えて、性行為や性的な暴力に関する内容も明記
- 対象は商用・非商用・研究目的のすべて
- 自分のPCで動かす場合(セルフホスト)にも適用
とされています。違反すると、利用の権利を失う(BAN)とされています。
「でも、ローカルなんてバレないでしょ?」
報道でも、個人のPCの中での違反をどう見つけるのかは疑問だと指摘されています。実際、技術的に見張ることはほぼできません。
それでも、「見つからない」と「許されている」は別です。規約に反した画像を、SNSに載せたり、販売したりすれば、そこで問題になります。そして後で説明するとおり、法律に関わる線は、規約とは関係なく存在します。
古いモデルと、派生モデルはどうなる?
ここは、正直に「はっきりしない」部分です。
- Stable Diffusionには、SD1.5、SDXL、SD3、SD3.5など複数の世代があり、世代ごとにライセンスが違います
- 古い世代(SD1.5、SDXLなど)は、**別のライセンス(CreativeML Open RAIL系)**で公開されています
- ネットで配布されている「アニメ調に強いモデル」の多くは、こうした**古い世代をもとに、別の人が追加学習した「派生モデル」**です
2025年の規約改定が、古い世代やその派生モデルにどこまで及ぶのかは、解釈が分かれていて、この記事の執筆時点で公式の明確な説明は確認できませんでした。
だからこそ、モデルを使う前に、そのモデルの配布ページに書かれている「ライセンス」を必ず読んでください。 モデルごとに、商用利用の可否や禁止事項が細かく決まっています。
境界線②:法律の線は、どのモデルでも変わりません
規約の解釈がどうであれ、次の3つは、法律や社会のルールとして、どんな方法でも絶対に禁止です。
- 未成年に見えるキャラクターの性的な画像
- 実在の人物を対象にした性的な画像(ディープフェイク)
- 非同意を前提とした内容
①は、「イラストだから」「設定は18歳だから」では済みません。 見た目が幼い、学生、制服といった要素があれば対象になります。ローカルで作って自分のPCに保存しているだけでも、問題になり得ます。
②は、芸能人でも、知人でも、名誉毀損や肖像権の侵害です。実在の人の写真を読み込ませて加工する使い方は、絶対にやめてください。
ローカル生成は「誰にも止められない」分、この線を守るのは完全に自分の責任です。 ネットのサービスなら運営が止めてくれることも、ローカルでは自分で止めるしかありません。
境界線③:必要なPC——「ビデオカード」がすべて
ローカル生成で一番大事なのは、**ビデオカード(GPU)**です。CPUやメモリより、ここで快適さが決まります。
ビデオカードとは?
ゲームや動画編集で使う、画像の計算が得意な部品です。画像生成AIは、この部品で動きます。ノートPCの多くや、事務用のPCには、画像生成に十分なビデオカードが入っていません。
目安(2026年10月時点)
| 項目 | 最低ライン | 快適に使うなら |
|---|---|---|
| ビデオカード | NVIDIA製、ビデオメモリ8GB | NVIDIA製、ビデオメモリ12〜16GB以上 |
| パソコンのメモリ | 16GB | 32GB |
| 保存容量 | 空き50GB以上 | SSDで空き200GB以上 |
| OS | Windows 10/11 | Windows 11 |
ポイントは「ビデオメモリ(VRAM)」の量です。
- 8GB:小さめの画像なら作れるが、待ち時間が長く、設定を工夫する必要がある
- 12GB:多くのアニメ調モデルが、ストレスなく動く
- 16GB以上:大きな画像や、複数の処理を組み合わせても余裕がある
「NVIDIA製」が基本な理由
画像生成のソフトの多くは、NVIDIAのビデオカード(GeForce RTXシリーズなど)を前提に作られています。AMD製やMacでも動かす方法はありますが、設定が難しく、情報も少ないので、初心者はNVIDIA製を選ぶのが無難です。
費用の目安
- すでにゲーミングPCを持っている人:追加費用ゼロで始められる可能性があります
- これから買う人:ビデオメモリ12GB以上のビデオカードを積んだPCは、本体だけで十数万〜数十万円かかります
「ソフトは無料」でも、最初にかかるお金は、ネットのサービスより大きいことは覚えておいてください。電気代も、長時間動かすとそれなりにかかります。
境界線④:始め方——「画面」と「モデル」の2つをそろえる
ローカル生成は、**「操作する画面(UI)」と「AIの本体(モデル)」**の2つをそろえれば始められます。
ステップ①:操作する画面を選ぶ
| 画面 | 特徴 | 初心者向け? |
|---|---|---|
| Forge | 定番の画面を軽く速くしたもの。ボタンを押すだけで使える | ◎ 一番おすすめ |
| AUTOMATIC1111 | 昔からある定番。情報がとても多い | ○ |
| ComfyUI | 処理を部品のようにつなぐ方式。自由度が高いが慣れが必要 | △ 慣れてから |
初めてなら、ForgeかAUTOMATIC1111から始めてください。ネットに日本語の解説も多く、困ったときに調べやすいです。
ステップ②:インストールする
画面のソフトは、公式の配布ページから入手します。最近はダウンロードして解凍し、決まったファイルをダブルクリックするだけで動くものも増えています。
注意:配布ページは、必ず公式のものを使ってください。名前の似た偽物のサイトから入れると、ウイルスが入ることがあります。
ステップ③:モデルを入れる
画面だけでは画像は作れません。AIの本体であるモデルをダウンロードして、決まったフォルダに入れます。
- モデルの種類によって、得意な画風(アニメ調・写実的)が違います
- モデルの配布ページには、ライセンス、推奨設定、使い方が書かれています。ライセンスは必ず読んでください(境界線①)
- 写実的なモデルで実在の人に似た画像を作るのは、境界線②に触れやすいので、最初はアニメ調のモデルから始めるのがおすすめです
ステップ④:プロンプトを入れて生成する
画面の入力欄に、英語のタグでプロンプトを書きます。書き方の基本は、NovelAIと同じです。
- 前半に主役(人数、髪、目、服装)
- 真ん中に場面(場所、構図、表情)
- 最後に品質のタグ
- ネガティブプロンプト(出したくないもの)に、手足や指の崩れ、低画質を防ぐタグを入れる
成人向けを作る場合は、大人であることを示すタグを必ず入れ、ネガティブプロンプトに子どもを示すタグを入れておくのが基本です。
詳しい書き方は、当サイトの「NovelAIのエロ画像プロンプトの書き方」の記事で解説しています。
境界線⑤:作った画像を「外に出す」ときのルールは別
ローカルで作った画像を、SNSに載せる、販売するとなると、また別のルールがかかります。
- X:成人向けの画像にはセンシティブ設定が必要
- DLsite・FANZA同人:AI生成の申告が必須で、月の登録数に上限がある。写実的なAIイラストは取り扱い不可(DLsite)。性器の修正(モザイク)も必要
- BOOTH:AI作品は出品できるが、特定の作品の模倣や、似た作品の大量出品はアカウント停止の対象
- pixiv FANBOX、Fantia(作品本体)、Skeb:AI生成作品は扱っていない
そしてもう1つ。使ったモデルのライセンスが、商用利用を認めているかも確認が必要です。モデルによっては、作った画像の販売を禁止しているものもあります。
販売を考えている人は、当サイトの「NovelAIで作ったエロ画像は売れる?」の記事も参考にしてください。販売先の事情は、ローカルで作った画像でも同じです。
ローカルとNovelAI、どっちを選ぶべき?
ここまで読んで、「思ったより大変そう」と感じた人もいると思います。比べてみます。
| ローカル生成 | NovelAI | |
|---|---|---|
| 最初の費用 | PC代(十数万円〜) | 0円(無料で30枚試せる) |
| 毎月の費用 | 電気代くらい | 月10〜25ドル |
| 必要な知識 | 多い(インストール、モデル選び、設定) | 少ない(ブラウザで使える) |
| スマホで使える? | ✕ | ○ |
| 成人向けの規約 | 規約の解釈が分かれる。モデルごとに確認が必要 | 成人向けを前提に設計 |
| 自由度 | 非常に高い(モデル、設定、追加学習まで) | 高い(NovelAIのモデルの範囲内) |
| データの外部送信 | なし(全部PCの中) | あり |
ローカルが向いている人
- すでにビデオメモリ12GB以上のゲーミングPCを持っている
- パソコンの設定をいじるのが苦にならない
- 自分でモデルを選び、ライセンスを読んで判断できる
- データを外に出したくない
NovelAIが向いている人
- PCに詳しくない、またはゲーミングPCを持っていない
- スマホでも作りたい
- 規約の解釈で悩みたくない(NovelAIは成人向けを前提にしている)
- まずはお金をかけずに試したい
初心者なら、まずNovelAIの無料30枚で試して、本格的にやりたくなったらローカルを検討する——この順番が、失敗の少ない始め方です。
まとめ
- ローカルでエロ画像生成は、技術的にはできる。 運営の判定がないので、ネットのサービスより自由度は高い
- ただし、「ローカルなら何でも自由」はもう正しくない。 境界線5選:
- ①規約はローカルでも有効。Stable Diffusionは2025年7月に性的に露骨な生成を禁止し、自分のPCでの利用も対象とされる。古い世代や派生モデルへの影響ははっきりしないので、モデルごとのライセンスを必ず確認
- ②法律の線は変わらない。未成年に見える表現、実在の人物、非同意は、どのモデルでも絶対にNG。ローカルでは自分で止めるしかない
- ③必要なPCは「ビデオカード」がすべて。NVIDIA製、ビデオメモリ8GBが最低、12〜16GB以上が快適
- ④始め方は「画面」と「モデル」をそろえる。初心者はForgeかAUTOMATIC1111から。公式の配布ページを使う
- ⑤外に出すときは、販売先とモデルのライセンスのルールが別にかかる
- PCや知識に自信がないなら、まずNovelAIで試してからローカルが失敗しにくい
この記事は2026年10月時点の公開情報に基づいています。各モデルのライセンスと、Stability AIの利用規約は変わることがあるので、使う前に必ず最新の内容を確認してください。


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