Geminiを仕事で使って大丈夫?情報漏えいを防ぐための注意点5選

結論:「どのアカウントで使うか」で答えが変わります

「Geminiを仕事に使いたいけど、会社の情報を入れて大丈夫?」

先に結論を書きます。

会社が契約しているGoogle Workspaceのアカウントなら、比較的安全に使えます。 Googleは、Workspaceのデータを人間がレビューすることも、許可なく学習に使うこともないと明言しています。

一方、個人のGoogleアカウント(@gmail.com)のまま使うなら、社外秘の情報は入れないでください。 設定によっては、入力した内容が学習に使われたり、人間のレビュアーに読まれたりする可能性があります。

そして、どちらの場合でも最優先は会社のルールです。会社がAIの利用を禁止しているなら、どんなに安全な設定でも使ってはいけません。

この記事では、個人アカウントと会社アカウントの違いを整理したうえで、情報漏えいを防ぐための注意点を5つ紹介します。

個人アカウントと会社アカウントの違い

同じ「Gemini」でも、どのアカウントで使うかによって、データの扱いがまったく違います。

個人アカウント(@gmail.com)会社のWorkspaceアカウント
学習に使われるか「アクティビティを保持」がオンなら使われる可能性あり許可なく使われない
人間のレビューされる可能性ありされない
組織の外に出るかGoogleのサービス改善に使われることがある組織外に開示されない
管理する人自分会社の管理者

個人アカウントの場合

個人アカウントでは、「アクティビティを保持」という設定が18歳以上は最初からオンになっています。この状態だと、

  • 会話やアップロードしたファイルの一部が、Googleのサービス改善(AIの学習を含む)に使われることがある
  • AIの品質向上のため、会話の一部を人間のレビュアー(外部の委託業者を含む)が読むことがある
  • レビュー済みのデータは、アカウントとのひも付けを外したうえで最大3年間保存され、自分で削除しても消えない

という扱いになります。Google自身も、レビュアーに見られたくない情報は入力しないようにと注意を呼びかけています。

会社のWorkspaceアカウントの場合

Google Workspaceの公式ヘルプには、こう書かれています。

お客様のコンテンツは、人間によってレビューされることも、許可なくお客様のドメイン外で生成AIモデルのトレーニングに使用されることもありません。

Geminiとのやり取りが組織外に開示されることはありません。

さらに、GeminiはWorkspaceの既存の権限に従います。 自分が見る権限のないファイルは、Geminiも見たり使ったりできません。

つまり、仕事で使うなら会社のWorkspaceアカウントが前提です。

ただし、これはGeminiが使える対象のエディションを会社が契約している場合の話です。会社のアカウントでGeminiが使えるかどうか、使ってよいかどうかは、社内の管理者に確認してください。

情報漏えいを防ぐための注意点5選

①まず「どのアカウントで使っているか」を確認する

一番多い事故は、気づかないうちに個人アカウントで仕事の情報を入れてしまうことです。

ブラウザで個人のGoogleアカウントにログインしたまま、Geminiを開いて仕事の資料を貼り付ける——これだけで、会社のルールの外で情報を扱ったことになります。

確認する方法は簡単です。

  • Geminiの画面右上のアカウントアイコンを押す
  • 表示されたメールアドレスが会社のドメイン(@会社名.co.jp など)か、@gmail.comかを見る

仕事用と個人用でブラウザを分けるか、Chromeのプロファイルを分けておくと、取り違えを防げます。

②個人アカウントで使うなら、学習させない設定にする

会社のルールで個人アカウントの利用が認められている場合や、個人事業・副業で使う場合は、学習させない設定にしておきましょう。

「アクティビティを保持」をオフにする

  1. Geminiを開く
  2. 「設定とヘルプ」(歯車アイコン)を開く
  3. **「アクティビティ」**を選ぶ
  4. 「アクティビティを保持」をオフにする

「一時チャット」を使う

一時チャットは、学習にも個人向けのカスタマイズにも使われず、履歴にも残りません。 仕事の相談をするときだけ一時チャットに切り替える、という使い方もできます。

ただし、どちらも「最大72時間」は保存されます。 また、設定をオフにする前に人間のレビューに回ったデータは、削除しても残ります。設定はあくまで「リスクを減らす」もので、「ゼロにする」ものではありません。

③入れてはいけない情報を決めておく

アカウントや設定に関係なく、そもそもAIに入れない情報を決めておくのが一番確実です。

入れてはいけない情報例
個人情報顧客・取引先・社員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス
認証情報パスワード、APIキー、ログイン情報
契約・取引の情報契約書の中身、見積金額、取引条件
未発表の情報新商品、決算、人事、プレスリリース前の内容
社外秘の資料社内会議の議事録、戦略資料、設計図
機密のソースコード自社製品のコード、セキュリティに関わる部分

どうしてもAIに手伝ってほしいときは、情報を「ぼかして」から入れましょう。

  • 「株式会社〇〇の山田様へのお詫びメール」→「取引先の担当者へのお詫びメール」
  • 「見積額1,280万円」→「見積額〇〇万円」
  • 実際のデータ → 構造だけ同じダミーデータ

文章の構成や言い回しを手伝ってもらうだけなら、固有名詞や数字がなくても十分に役立ちます。

④会社のAI利用ルールを確認する

技術的に安全かどうかと、会社的に使ってよいかどうかは、別の話です。

最近は、多くの会社が生成AIの利用ガイドラインを作っています。

  • 使ってよいAIサービスが決められている
  • 入力してよい情報の範囲が決められている
  • 会社のアカウントでの利用だけが認められている

会社が認めていないAIを、社員が勝手に仕事で使うことは「シャドーAI」と呼ばれ、情報漏えいの大きな原因として問題になっています。悪気がなくても、ルール違反として処分の対象になることがあります。

ルールが分からなければ、使う前に上司や情報システム部門に確認しましょう。 「聞いたら止められそう」と思って黙って使うのが、一番危ないパターンです。

⑤共有リンクと連携機能に注意する

見落としがちなのが、Geminiの便利な機能から漏れるケースです。

会話の共有リンク

Geminiには、会話をリンクで共有する機能があります。リンクを知っている人なら誰でも、その会話を見られます。仕事の会話を共有リンクにして、チャットやメールに貼り付けると、意図しない相手に転送されるおそれがあります。

Gmail・ドライブとの連携

Geminiは、GmailやGoogleドライブの中身を読み取って回答する機能があります。便利ですが、個人アカウントの連携と会社アカウントの連携を混ぜないように注意してください。

画面共有・音声

Gemini Liveなどで画面を共有しながら相談するときは、画面に映っている他のウィンドウ(メール、チャット、顧客リスト)にも注意しましょう。

情報漏えい以外の注意点:出力をそのまま使わない

最後に、情報漏えいとは別の、仕事で使うときの注意点です。

Geminiの回答には、間違いが含まれることがあります。

  • 数字、日付、法律、規約などは、必ず元の情報で確認する
  • 社外に出す文章は、自分で読み直してから出す
  • 他社の文章や資料に似ていないか、著作権にも注意する

「AIが言ったから」は、仕事では言い訳になりません。 最終的な責任は、使った人にあります。

チェックリスト

仕事でGeminiを使う前に、次の項目を確認してください。

確認すること
☐会社が生成AIの利用を認めているか
☐会社のWorkspaceアカウントで使っているか(個人の@gmail.comではないか)
☐個人アカウントなら、「アクティビティを保持」をオフにしたか、一時チャットを使っているか
☐個人情報・パスワード・未発表の情報を入れていないか
☐固有名詞や数字をぼかしてから入れたか
☐会話を共有リンクにしていないか
☐出力の事実関係を確認したか

まとめ

  • 会社のWorkspaceアカウントなら比較的安全。人間のレビューも、許可のない学習もされず、組織外にも出ません
  • 個人アカウント(@gmail.com)なら社外秘は入れない。学習やレビュアーの確認に使われる可能性があります
  • 情報漏えいを防ぐ注意点5選
    • ①どのアカウントで使っているかを確認する
    • ②個人アカウントなら**「アクティビティを保持」オフ・一時チャット**を使う
    • ③入れてはいけない情報を決め、使うときはぼかして入れる
    • ④会社のAI利用ルールを確認する。勝手に使う「シャドーAI」は危険
    • ⑤共有リンク・連携機能・画面共有に注意する
  • 出力には間違いもあります。最終確認は必ず自分で

Geminiの仕様や規約は変わることがあります。この記事は2026年10月時点の公式情報に基づいていますので、仕事で使う前に、Googleの公式ヘルプと会社のルールを必ず確認してください。

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