収入が上がっても、なぜか貯金が増えない
40代になると、20代の頃より収入は増えている人が多いはずです。それなのに、
「毎月ちゃんと働いているのに、気づけば口座の残高が変わっていない」 「ボーナスが出ても、いつの間にか消えている」 「同年代の友人は家を買ったり、投資をしたりしているのに、自分だけ取り残されている気がする」
こう感じている人は、少なくありません。
40代は、お金が一番出ていく時期です。子どもの教育費、住宅ローン、親の介護の気配、そして自分の老後の準備。出ていくものが増える一方で、若い頃の「なんとなく」の習慣が、そのまま残っていることが多いのです。
お金が貯まらない原因は、収入の少なさよりも、毎日の小さな習慣にあることがほとんどです。この記事では、お金が貯まらない人に共通するNG習慣を10個紹介します。全部を一度に直す必要はありません。1つでも当てはまるものを直せば、来月の残高は変わります。
※この記事は、家計の一般的な考え方をまとめたものです。投資や保険、ローンの具体的な判断は、ご自身の状況に合わせて専門家にご相談ください。
NG習慣①:「余ったら貯金しよう」と思っている
一番多く、一番効果の大きいNG習慣です。
給料が入って、生活費を使って、月末に余った分を貯金するこの順番だと、ほぼ確実に余りません。 人は、手元にあるお金を使い切るようにできているからです。
直し方:順番を逆にします。給料が入った日に、先に貯金する分を別の口座に移す。 残ったお金で生活する。いわゆる「先取り貯金」です。会社の財形貯蓄や、銀行の自動積立を使えば、自分で移す手間すらなくなります。
金額は、最初は手取りの5%でも構いません。「先に取る」という順番を作ることが大事です。
NG習慣②:毎月いくら使っているか、言えない
「毎月だいたい、いくら使ってる?」と聞かれて、すぐに答えられますか。
答えられない人は、お金がどこに消えているかを知らない状態です。消えている場所が分からなければ、直しようがありません。
直し方:細かい家計簿は続かなくても大丈夫です。まずは1か月だけ、カードの明細と通帳を見て、「固定費」「食費」「それ以外」の3つに分けて合計を出してみてください。それだけで、「え、こんなに使ってたの?」が必ず見つかります。
最近は、銀行口座やカードとつなぐだけで自動で分類してくれる家計簿アプリもあります。
NG習慣③:使っていないサブスクを払い続けている
動画配信、音楽、雑誌、スポーツジム、アプリの有料プラン、クラウドの容量——毎月少額だから気にしていない支払いが、いくつありますか。
1つ1つは月数百円〜数千円でも、5つあれば年間で数万円になります。そして**「いつか使うかも」と思って解約しないまま**、何か月も使っていないものが混ざっていることが多いのです。
直し方:カードの明細を見て、毎月引き落とされているものを全部書き出す。 この1か月で使っていないものは、解約してください。また使いたくなったら、そのとき入り直せば済みます。
NG習慣④:スマホ代・保険料を何年も見直していない
固定費は、一度下げれば、何もしなくても毎月効果が続きます。 食費を毎日がまんするより、はるかに楽です。
特に見直しの効果が大きいのが、
- スマホ代:大手のプランのまま何年も使っているなら、格安プランに変えるだけで月数千円下がることがあります
- 保険料:独身時代や、子どもが小さい頃に入った保険が、今の家族の状況に合っていないことがあります。保障が重なっていることも
直し方:まずスマホ代から。乗り換えの手続きは、今はオンラインで済むものが多いです。保険は、自分で判断が難しければ、特定の保険会社に属さない相談窓口や、ファイナンシャルプランナーに相談するのが安心です。
NG習慣⑤:コンビニに「なんとなく」寄る
仕事帰りに、特に買うものもないのにコンビニに寄る。気づけば、飲み物、お菓子、雑誌で数百円。
1回300円でも、週5日なら月6,000円、年間で7万円以上になります。
直し方:コンビニをやめる必要はありません。**「買うものを決めてから入る」**だけで、ついで買いが減ります。飲み物は、家から水筒で持っていくだけでも変わります。
NG習慣⑥:「ポイントがつくから」で買っている
「今日はポイント5倍」「あと〇円でポイントがつく」——こうした言葉で、本当は必要ないものを買っていませんか。
ポイントは、買い物をしたおまけです。1,000円使って50円分のポイントがついても、950円は出ていっています。ポイントのために買い物をしたら、それは得ではなく損です。
直し方:「ポイントがなくても買うか?」と自分に聞いてから買う。答えが「いいえ」なら、買わないでください。
NG習慣⑦:クレジットカードのリボ払いを使っている
これは、今すぐやめてほしい習慣です。
リボ払いは、毎月の支払いが一定額になるので、負担が軽く感じます。でも、その分、残高に高い手数料(利息)がかかり続けます。 気づけば、払っても払っても元本が減らない状態になります。
カードによっては、初期設定でリボ払いになっていることや、ポイントキャンペーンで「リボ払いに変更」を勧められることもあります。
直し方:カード会社のサイトで、支払い方法が「1回払い」になっているか確認してください。 すでにリボ払いの残高があるなら、まとめて返す(繰り上げ返済)ことを最優先に考えてください。
NG習慣⑧:「自分へのご褒美」が多すぎる
仕事をがんばった、ストレスがたまった、だからご褒美。
ご褒美自体は悪くありません。問題は、それが毎週になっていることです。毎週のご褒美は、もうご褒美ではなく、ただの出費です。
直し方:ご褒美の予算を月にいくら、と決めておく。その中なら、罪悪感なく使ってください。決まった枠があると、かえって満足度も上がります。
NG習慣⑨:貯金の「目的」がない
「とりあえず貯めなきゃ」と思っているだけだと、途中で何かに使ってしまいます。 人は、目的のないお金を守り続けられません。
直し方:貯金に名前と金額と期限をつけます。
- 「子どもの大学入学費用:〇〇万円:〇年後まで」
- 「車の買い替え:〇〇万円:〇年後まで」
- 「もしものときのお金:生活費の半年分:今年中に」
目的ごとに口座や貯金アプリの枠を分けると、さらに崩しにくくなります。特に**「もしものときのお金」**は、病気や急な出費があったときに、借金やリボ払いに頼らないための土台になります。
NG習慣⑩:老後のお金を「まだ先のこと」と思っている
40代にとって、老後は「まだ先」に感じます。でも、定年まで残り20年ほど。お金を貯めたり、増やしたりできる時間は、思っているより短いのです。
そして、準備を始めるのが早いほど、毎月の負担は小さくなります。同じ金額を貯めるにも、20年かけるのと10年かけるのとでは、1か月あたりの額が倍違います。
直し方:まずは自分がいつ、いくら年金をもらえそうかを確認してください。日本年金機構の「ねんきんネット」や、毎年届く「ねんきん定期便」で見られます。そのうえで、
- 会社の確定拠出年金(企業型DC)や、個人で入るiDeCo
- 税金がかからない投資の枠である新NISA
など、国が用意している制度を調べてみてください。それぞれ仕組みや向き不向きがあるので、よく分からないまま始めず、まず調べる・相談することが大切です。
チェックリスト:あなたはいくつ当てはまる?
| NG習慣 | |
|---|---|
| ☐ | ①「余ったら貯金」になっている |
| ☐ | ②毎月いくら使っているか言えない |
| ☐ | ③使っていないサブスクがある |
| ☐ | ④スマホ代・保険料を何年も見直していない |
| ☐ | ⑤コンビニに「なんとなく」寄る |
| ☐ | ⑥ポイントのために買い物をしている |
| ☐ | ⑦リボ払いを使っている |
| ☐ | ⑧ご褒美が毎週になっている |
| ☐ | ⑨貯金の目的がない |
| ☐ | ⑩老後のお金を考えていない |
3つ以上当てはまったら、まずは①(先取り貯金)と③(サブスクの解約)から始めてください。この2つは、今日、1時間あれば終わります。⑦(リボ払い)に当てはまったら、それが最優先です。
今日からできる3つのこと
- 給料日に、自動で別口座に移す設定をする(先取り貯金)
- カードの明細を開いて、毎月の引き落としを全部書き出す(サブスクと固定費の確認)
- カードの支払い方法が「1回払い」になっているか確認する(リボ払いの防止)
どれも、お金をかけずに、今日できます。
まとめ
- 40代はお金が一番出ていく時期。若い頃の習慣のままだと貯まらない
- お金が貯まらないNG習慣10選
- ①余ったら貯金 ②支出を把握していない ③使わないサブスク ④固定費を見直していない ⑤なんとなくコンビニ
- ⑥ポイントのための買い物 ⑦リボ払い ⑧ご褒美が多すぎる ⑨貯金の目的がない ⑩老後を先送り
- 一番効果が大きいのは先取り貯金と固定費の見直し
- リボ払いは最優先でやめる
- 老後の準備は、早く始めるほど毎月の負担が小さい。まず年金の見込みを確認し、制度は調べてから
完璧を目指す必要はありません。1つ直すだけで、来月の残高は変わります。
※この記事は一般的な家計管理の考え方をまとめたものです。投資・保険・ローンなどの判断は、ご自身の状況に合わせて、専門家や公的な相談窓口にご相談ください。


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