結論:Geminiは「作ってみる」までは強い。「作り切って公開する」ならClaudeです
「Geminiでアプリって作れるの?」
作れます。ローカルで動かす小さなツール、お試しの試作、お遊びのゲームなら、Geminiで十分です。無料で始められて、ブラウザの中で動くものならその場で確認できます。
ただし、本格的なアプリ開発、数千行を超えるコードを、何日もかけて、公開できる品質まで作り切るとなると、話が変わります。当サイトの結論は、本格的に作るならClaudeです。
この記事では、
- Geminiでできること(お試し・お遊びの範囲)
- 本格開発でGeminiが厳しくなる理由5つ
- Claudeをおすすめする理由
- ストアに出すときの「本名公開の壁」
を解説します。
※当サイトのゲームやツールは、ほぼClaudeで開発しています。この記事の作成にもClaudeを使っているので、その点は差し引いて読んでください。数字と仕様は、公式情報で確認しています。
Geminiでできること:お試し・お遊びなら十分
まず、Geminiを正当に評価しておきます。次の用途なら、Geminiで困りません。
①ブラウザで動く小さなツール・ゲーム
GeminiのCanvas(無料で使えます)に「じゃんけんゲームを作って」「電卓を作って」と頼むと、HTMLとJavaScriptでその場で動くものを作ってくれます。1ファイルで完結する範囲なら、修正も会話の中で済みます。
②自分のPCで動かすスクリプト
「フォルダの中の画像を一括でリサイズするPythonを書いて」のような、自分だけが使うローカルのツールも得意です。
③「こういうのできる?」の試作
アイデアが形になるかを確かめる段階では、Geminiの速さが活きます。無料で、すぐ返ってきて、動くところまで見られる。試作の回数を稼ぐには向いています。
④プログラミングの学習
「このコードの意味を教えて」「エラーの原因は?」という使い方では、Geminiは十分に役立ちます。
⑤Antigravity(Googleの本格開発ツール)
Googleは、エージェント型の開発環境Antigravityを出しています。個人は無料で使え(週ごとの上限あり)、2026年5月からはコマンドラインのAntigravity CLIも全ユーザーに公開されました。「Geminiには本格ツールがない」わけではありません。
本格開発でGeminiが厳しくなる理由5選
では、なぜ本格開発では勧めないのか。理由は5つです。
①無料版は、軽量モデルしか使えない
2026年10月9日から、無料版のGeminiで使えるモデルはFlash-Liteだけになりました。Flash-Liteは速い代わりに、長いコードや複雑な設計が苦手です。「無料で試したら微妙だった」の多くは、ここが原因です。
②最新モデルを開発ツールで使うには、月14,500円のUltraが必要
Googleの最新モデルGemini 4 Argonは、Geminiアプリでは月2,900円のProから使えますが、**AntigravityのデスクトップアプリやCLIでArgonを使うにはUltra(月14,500円〜)**が必要です。本格開発に一番向くモデルが、一番高いプランの向こうにあります。
③長いコードで、崩れる・繰り返す
当サイトでGeminiに長い文章を書かせた検証では、同じ表現の繰り返し、構造の崩れ、途中で指示から外れるといった問題が出ました。コードでも同じです。数百行までは問題なくても、ファイルが増え、やり取りが長くなるほど、前に決めた仕様を忘れて別の書き方を始めることがあります。これは「会話が長くなると文脈が蓄積して挙動が変わる」というGeminiの性質で、当サイトの別記事でも解説しています。
④開発ツールの入れ替わりが激しい
個人向けのGemini CLIは、2026年6月18日に提供が終わりました。 後継のAntigravity CLIに移行する必要があり、設定ファイルやプラグインの移し替えが発生しています。本格開発では、ツールの土台が半年ごとに変わるのはそれ自体がリスクです。
⑤「作業を任せる」機能が、開発向けには弱い
GeminiにもSpark(24時間動くエージェント)がありますが、これは調べものやスケジュール向けで、コードを書いて、テストして、直して、を自律的に回す用途には、まだ向いていません。
本格開発ならClaudeをおすすめする理由
①Claude Codeが、月20ドルのProから使える
Claudeには、ターミナルで動くプログラミング用エージェントClaude Codeがあります。ファイルを読み、コードを書き、テストを実行し、エラーを直す、を自分で回します。Pro(月20ドル、税込約3,500円)から使えます。 Geminiで同じ水準のモデルを開発ツールで使うには、Ultraが必要です。
②モデルが「作業を続ける」ことに強い
Claudeの最上位モデルは、長い作業を途中で崩さずに続ける方向で作られています。2026年2月のOpus 4.6では、複数のエージェントを組ませて1つの仕事をさせる「agent teams」が入り、「16のエージェントでCコンパイラを書いた」という事例が話題になりました。読める量も最大100万トークンで、大きなプロジェクトの全体を見ながら書けます。
③当サイトの実績
当サイトで公開しているブラウザゲームやWordPressのプラグインは、ほぼClaudeで開発しています。 仕様を伝えて、作らせて、直させて、公開する、この流れを何本も回してきた結果が、「本格開発ならClaude」という結論です。Geminiでも試しましたが、ファイルが増えた段階で前の仕様を忘れることが多く、結局Claudeに戻しました。
④Coworkで、コード以外も任せられる
ClaudeのCoworkは、資料作成や調査をまとめて任せる機能です。アプリの企画書、ストアの説明文、利用規約の下書きまで、同じ環境で作れます。
使い分けの目安
| やりたいこと | おすすめ |
|---|---|
| ブラウザで動く小さなゲーム・ツール | Gemini(無料のCanvasで十分) |
| 自分用のスクリプト | Gemini |
| アイデアの試作、動くかの確認 | Gemini |
| プログラミングの勉強 | Gemini |
| 数千行以上、複数ファイル、何日もかける | Claude(Claude Code) |
| ストアや自サイトで公開する品質まで | Claude |
| 仕様書・規約・説明文も一緒に作る | Claude(Cowork) |
**「Geminiで試作して、本番はClaudeで作り直す」**という使い方も現実的です。試作の段階で仕様が固まっていれば、Claudeに渡すときの指示が明確になります。
ストアに出すなら知っておくこと:「本名公開の壁」
AIでアプリが作れるようになると、「ストアに出してみよう」と考える人が増えます。その前に、AIとは関係のない、大きな壁があります。
App Store:個人で出すと、本名が表示される
Appleの開発者登録(年間99ドル)には「個人」と「組織」があります。Appleの公式ページには、こう書かれています。
申請者が、個人のデベロッパまたは個人事業主/個人経営者である場合は、正式な個人名がApp Storeで販売元として表示されます。名、姓のいずれの欄にも、別名、ニックネーム、企業名などを入力しないでください。
つまり、個人で登録すると、App Storeの「販売元」にあなたの本名がそのまま載ります。 ペンネームも屋号も使えません。個人事業主として開業届を出していても同じです。
本名を出さずに出すには、法人として登録する必要があります。法人登録には、Dun & Bradstreet社が発行するD-U-N-S番号が必要で、「屋号、架空事業名、商号、支店名での登録は認められません」と明記されています。
Google Play:有料・課金アプリは、住所が公開される
Google Playは、開発者名にニックネームを使えますが、別の壁があります。有料アプリや、アプリ内課金のあるアプリを出す場合、物理的な住所の登録が必須で、その住所はストアのアプリページに表示されます。 自宅で開発している個人にとっては、自宅の住所が公開されることになります。無料で課金のないアプリなら、この要件はかかりません。
対策:ストアを使わない、という選択肢
ペンネームで活動している人にとって、この壁はかなり高いです。現実的な対策は3つです。
- 法人を作る(App Storeで本名を出さない唯一の方法。コストと手間がかかります)
- Google Playに、無料・課金なしで出す(住所の公開を避けられます)
- ストアを使わず、ブラウザで動くアプリとして自分のサイトで公開する
当サイトが3を選んでいるのは、この理由です。ブラウザで動くゲームやツールなら、自分のサイトに置くだけで、本名も住所も出さずに公開できます。Claudeで作ったものを、WordPressに組み込んで公開する——この形なら、ストアの壁をそもそも通りません。
まとめ
- Geminiは、お試し・お遊び・ローカル用途なら十分。 無料のCanvasで小さなゲームやツールが作れる
- 本格開発で厳しい理由5選:①無料はFlash-Lite ②最新モデルを開発ツールで使うにはUltra ③長いコードで崩れる・繰り返す ④ツールの入れ替わりが激しい(Gemini CLI個人向け終了)⑤自律的に回す機能が弱い
- 本格開発ならClaude。 Claude CodeがProから使え、長い作業を崩さず続ける。当サイトのゲーム・プラグインもほぼClaude製
- Geminiで試作、Claudeで本番の使い分けも現実的
- ストアに出すなら「本名公開の壁」:App Storeは個人登録だと本名が販売元に表示され、回避には法人登録(D-U-N-S番号)が必要。Google Playは有料・課金アプリで住所が公開される
- ペンネームで活動するなら、ブラウザアプリとして自分のサイトで公開するのが現実的
この記事は2026年10月時点の公式情報と、当サイトの開発経験に基づいています。各ツールの料金・提供状況と、ストアの規約は変わることがあるので、利用前に必ず公式ページで確認してください


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