2ヶ月やってみた結果を、そのまま公開します
「AI小説で月30万円」こういう記事を見たことがある方は多いと思います。
本当でしょうか。実際にやってみました。
憶測ではなく、実際に出品して、実際に売った結果です。数字をそのまま出します。
検証の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 2026年8月2日〜9月30日(約2ヶ月) |
| 使用AI | Gemini |
| 出品数 | 10本 |
| 販売価格 | 1本500円 |
| 宣伝 | Xで軽く告知した程度 |
広告費はゼロ。特別なコネもありません。普通に作って、普通に出しただけの条件です。
結果:2ヶ月で1,700円でした
結論を先に出します。
| 指標 | 結果 |
|---|---|
| 出品数 | 10本 |
| 売れた数 | 4本 |
| 売上 | 約1,700円 |
| 1ヶ月あたり | 約850円 |
| 1本あたりの手取り | 約425円 |
| 出品1本あたりの売上 | 170円 |
2ヶ月で1,700円。 これが現実の数字です。
衝撃だったのは、実は「売れたこと」のほうでした
ここからが本題です。
この数字を見て「全然稼げないじゃないか」と思われたはずです。それはそのとおりです。 ただ、検証した側の実感は少し違いました。
正直に言うと、売れたこと自体が意外でした。
ネット上には「AI小説はもう売れない」「市場は飽和している」という話が溢れています。実際、2025年から2026年にかけて、各プラットフォームがAI作品の制限を相次いで導入しました。
- AI作品はランキング・新着から除外される
- 専用フロアに隔離される
- 月あたりの出品数に制限がかかる
これだけ不利な条件が揃っていて、それでも10本中4本が売れました。
出品した作品の40%に買い手がついたわけです。しかも宣伝はXで軽く告知した程度。
「AI小説は売れない」は、正確ではありません。需要そのものは存在します。
ただし「稼げる」とは、とても言えません
一方で、冷静に見る必要もあります。
月850円です。
仮に1本の制作に3時間かけたとして、10本で30時間。これで1,700円なら、時給は約57円です。コンビニでアルバイトをしたほうが、圧倒的に効率が良いという話になります。
さらに言えば、この数字には作業時間しか含まれていません。AIの利用料を払っている場合、実質的には赤字です。
この検証で分かったこと
「売れる」と「稼げる」は、まったく別の問題です。
| 結果 | |
|---|---|
| 売れるか | 売れます(10本中4本、40%) |
| 稼げるか | 現状では無理(月850円) |
需要はあるのに、金額にならない。この2つのギャップが、どこから来ているのか。 ここを分解すると、改善点がはっきり見えてきます。
売れやすくするコツ5選
検証結果から導き出した改善点を、5つに整理します。
①500円は、安すぎました
最大の反省点がこれです。
単純な話ですが、売上=単価×本数です。本数を増やすのは制限があって難しい。だとすれば単価を上げるしかありません。
仮に同じ4本が1,500円で売れていたら、売上は6,000円でした。3.5倍です。
「安くしないと売れない」と思いがちですが、実は逆方向のリスクもあります。
安すぎる価格は「中身も安い」というシグナルになります。 500円の作品を買う人は、500円なりの期待しかしません。そして同人作品の市場では、1,000円以上の価格帯が普通に流通しています。
さらに手数料の問題もあります。販売サイトの多くは固定額+料率の手数料体系です。500円の商品だと、固定部分の比率が大きくなり、安い商品ほど率で損をします。
次にやるなら、1,000〜1,500円の価格帯で試します。
②バラ売りより、まとめ売り
10本を個別に出すより、3本セットにして1,500円で出すほうが合理的です。
理由は3つあります。
- 単価が上がる(①の問題が解決します)
- 出品数制限を回避できる(多くのサイトでAI作品は月3作品前後の制限があります)
- 1本あたりの購入ハードルが下がって見える(3本で1,500円=1本500円という見せ方ができます)
バラで10本出すのは、制限のある環境では不利な戦い方でした。
③「Xで軽く告知」では、届きません
ここが最も改善の余地がある部分です。
今回の宣伝は、Xで出品を告知した程度でした。これは宣伝というより、報告に近いです。
AI作品はランキングにも新着にも載りません。 つまりプラットフォーム内の導線がほぼ機能しないので、読者を連れてくるのは完全に自分の仕事です。
効くのは、こういう形です。
- 冒頭部分を無料で公開する — pixivや小説投稿サイトに序盤を出し、続きを有料販売に繋げる
- 単体の告知ではなく、継続的に出す — 1回の投稿では流れて終わります
- 作品そのものではなく、過程を見せる — 執筆の工夫や試行錯誤のほうが反応を取れることがあります
買う側の立場で考えてみてください。 中身を一行も読めない、知らない人の500円の小説を、告知ツイート1つで買うでしょうか。
無料で読める入口がないと、500円でも遠いのです。
④判断材料は、表紙とタイトルとあらすじだけです
これは見落とされがちな点です。
購入前の読者は、本文を読めません。 判断に使えるのは次の3つだけです。
- 表紙
- タイトル
- あらすじ
どれだけ本文を磨いても、この3つで止まられたら本文は読まれません。
逆に言えば、ここは費用対効果が最も高い場所です。本文を10%良くするより、タイトルを練り直すほうが結果に直結します。
特にあらすじは、「何が起きる話なのか」が一行で分かる形になっているか確認してください。雰囲気だけのあらすじは、買う理由になりません。
⑤1本目より、2本目のほうが売りやすい
最後は中長期の話です。
新規の読者に買ってもらうのが、最も難しい工程です。 一度買ってくれた人に2本目を売るほうが、はるかに簡単です。
そのためには関連性のある作品を出し続けることが必要になります。今回の10本はバラバラのテーマでした。これだと1本目を買った人に、2本目を勧める理由がありません。
同じ世界観、同じキャラクター、同じジャンル。 続きものにすれば、1人の読者が2本目、3本目を買ってくれます。
単発を10本出すより、シリーズを5本出すほうが、積み上がり方が違います。
月1万円にするには、何が必要か
数字で逆算してみます。
現状:1本あたり手取り約425円、2ヶ月で4本
| 目標 | 必要なこと |
|---|---|
| 現状維持(425円×4本/2ヶ月) | 月850円 |
| 単価を1,500円に(手取り約1,275円と仮定) | 同じ4本で月2,550円 |
| さらに販売数を2倍に | 月5,100円 |
| 月1万円に到達するには | 単価1,500円で月8本前後 |
単価を3倍にして、販売数を2倍にして、ようやく月5,000円です。
厳しい数字ですが、裏を返せば「不可能ではない」ということでもあります。今回は価格設定も集客も、ほとんど何もしていない状態での結果です。改善の余地しか残っていません。
専業として成立させるのは、現実的ではありません。 ただし副収入として、月数千円を積み上げていくことは可能だと考えています。
中身の質も、当然効いてきます
ここまで価格と集客の話をしてきましたが、前提として本文の質があります。
買ってくれた4人のうち、何人が「次も買おう」と思ったか。ここが⑤のリピートに直結します。
Geminiは、素の出力では文章が薄くなりがちです。検証でも「指定文字数に43%届かない」「内容が薄い」という評価が出ています。そのまま出すと、リピートには繋がりません。
書き方の工夫については、当サイトで1冊にまとめています。
『Geminiで官能小説を書く方法完全版』(2,980円)
薄い文章になる原因と解消手順、実際に使っている指示文の組み立て方を収録しています。販売ページにも記載しているとおり、全年齢の小説にも使える内容です。
【重要】始める前に必ず確認してください
最後に、金額の話とは次元が違う注意点です。
①AI利用の申告は必須です
DLsite、FANZA、Kindleなど主要なプラットフォームでは、AI利用の申告が義務付けられています。未申告や虚偽申告が発覚すると、アカウント停止の対象です。
隠して得られるものと、失うものが釣り合いません。 積み上げた販売実績もレビューも、一度で消えます。
②絶対に販売できない内容があります
- 未成年に関わる性的表現
- 実在の人物を対象にした内容
- 非同意を前提とした内容
これらはアカウント停止で済む問題ではありません。 通報・法的責任に直結します。「設定上は成人」という書き方でも、描写が該当すれば判定対象です。
まとめ
- 2ヶ月で1,700円でした。10本出して4本、月あたり約850円です
- 時給換算すると約57円。専業として成立する数字ではありません
- ただし10本中4本(40%)が売れました。「AI小説は売れない」は正確ではなく、需要は存在します
- 「売れる」と「稼げる」は別問題でした。需要はあるのに金額にならない理由が、改善点そのものです
- コツ①500円は安すぎた — 同じ4本が1,500円なら6,000円。安い商品ほど手数料の率でも損をします
- コツ②バラ売りよりセット — 単価が上がり、出品数制限も回避できます
- コツ③**「Xで軽く告知」は宣伝ではない** — AI作品はランキングに載りません。無料で読める入口が必要です
- コツ④表紙・タイトル・あらすじが全て — 購入前の読者は本文を読めません
- コツ⑤シリーズ化する — 新規より、2本目を買ってもらうほうが簡単です
- 月1万円の目安は、単価1,500円で月8本前後。専業は無理でも、副収入としては積み上げられます
結果は厳しいものでしたが、売れただけでも良かったというのが正直な感想です。ゼロではありませんでした。
数字は2026年10月時点のものです。プラットフォームの規約も頻繁に変わりますので、出品前に必ず公式情報をご確認ください。


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